荻窪の著名人

荻窪(杉並)には戦前、戦後を通して多くの文化人が住んでいました。阿佐ヶ谷の文士村に影響された作家をはじめ絵画、能楽師や作曲家、作詞家などその存在は多岐にわたります。こうした、知識人の作った環境が天沼に住む人々の誇りでもあり郷土愛に通じるものです。

金田一春彦(きんだいち はるひこ)

◆大正2 年4 月3 日/東京都文京区に出生◆昭和12 年3 月/東京帝国大国文学科卒業◆昭和15 年3 月/同大学院卒◆昭和15 年4 月/東京都立第十中学校教諭◆昭和17 年4 月/日華学院教授◆昭和21 年4 月/文部省国語課嘱託◆昭和24 年4 月/国立国語研究所研究員◆昭和28 年4 月/名古屋大学教育学部・文学部助教授◆昭和36 年4 月/東京外国語大学教授◆昭和46 年4 月/京都産業大学外国語学部教授◆昭和49 年4 月/上智大学外国語学部教授◆昭和59 年4 月/武蔵野女子大学客員教授◆平成元年4 月/津田塾日本語センター講師◆杉並区松庵に在住。平成16 年5月19 日、甲府市内の病院でくも膜下出血で死去。享年91歳。NHK 用語委員、NHK 放送研修センター評議員、株式会社シャープ顧問、国語学会理事、同学会代表理事、東洋音楽学会副会長、図書館協議会会長、琵琶楽協会会長、波の会副会長等を歴任。方言研究の分野では、犯罪捜査にも協力。また本居長世の研究や童謡の紹介、平曲の平家琵琶は自らも奏でることで知られている。平成8年、山梨県大泉村( 現・北杜市) に方言に関する図書や自筆の研究ノートなど約2 万点を寄贈、平成10 年、同村にそれらを収蔵した『金田一春彦ことばの資料館』が開館した。◆受賞歴・著書NHK 放送文化賞(昭和52 年)紫綾褒章(昭和52 年)勲三等旭日中綬章(昭和61 年)文化功労者(平成9 年)「日本語」「日本語音韻の研究」「日本の方言」「国語アクセントの史的研究」「日本語方言の研究」「十五夜お月さん」「平曲考」等多数。 「国語大辞典」「新明解古語辞典」「日本語百科大辞典」等、辞典の編纂も多い。