荻窪(杉並)には戦前、戦後を通して多くの文化人が住んでいました。阿佐ヶ谷の文士村に影響された作家をはじめ絵画、能楽師や作曲家、作詞家などその存在は多岐にわたります。こうした、知識人の作った環境が天沼に住む人々の誇りでもあり郷土愛に通じるものです。
棟方志功(むなかた しこう)
◆ゴッホに傾倒。◆日本の魂と命を彫った版画家。◆「青森のゴッホ」から「世界のムナカタ」へ作品の数々は国際評価が高い。◆棟方氏は昭和26年11月25日から亡くなる昭和50年まで上荻に住居を構えていました。◆明治36年青森県青森市の生まれ。実家は刃物鍛冶屋。◆大正10年ゴッホの「ひまわり」を見て画家になる決心をする。◆昭和3年版画の道に入る。第9回帝展に油絵「雑園」で初入選。◆昭和13年版画「善知鳥」を出品。帝展特選。◆昭和27年スイス・ルガノ国際版画展に出品、外国賞「優秀賞」をうける。◆昭和30年サンパウロ・ビエンナーレ版画部門最高賞受賞。◆昭和31年ヴィネツィア・ビエンナーレ展で国際版画大賞を受賞。「世界のムナカタ」地位を確立。◆昭和35年日展評議員となる。秋に左目を失明。◆昭和37年真言密宗大本山日石寺より法眼位をうける。◆昭和38年藍綬褒章を授与される。