荻窪の著名人

青柳瑞穂 (あおやぎ みずほ)

略歴:1899年山梨県生まれ。詩人、フランス文学者、美術評論家。慶應義塾大学フランス文学科卒業。堀口大学に師事。詩集『睡眠』(1931年)。訳書 ロートレアモン『マルドロオルの歌』( 講談社文芸文庫)、ルソー『孤独な散歩者の夢想』(新潮文庫、戸川秋骨賞)、レニエ『水都幻談』(平凡社ライブラリー)、モーパッサンの短篇など多数。古美術鑑賞にすぐれ、エッセー集『ささやかな日本発掘』( 現在、講談社文芸文庫)は読売文学賞を受賞した。1971年没。青柳瑞穂が、終の住処となった阿佐ヶ谷の家( 現表示は阿佐谷南2丁目)に住んだのは、昭和2年4月からである。しかしその前、大正12年(24歳)の結婚当初は荻窪に住み、翌年5月にはそこで長男が生まれている。その後、この界隈で小刻みな転居を経たが、阿佐ヶ谷界隈に住んだということでは、実際には安成や井伏よりも早く、最古参である。